BSドキュメンタリー アフリカのタリバン ボコ・ハラム (2013)

  キリスト教徒とイスラム教徒が半数ずついるナイジェリア中部にオーストリアのドキュメンタリー隊が潜入する。イスラム教徒でジャーナリストのブハリ・ベロが仲介をする。人口100万のジョスではテロと暴力がはびこっている。ナイジェリア国家保安庁が24時間警戒態勢にある。ブハリ・ベロは言う。キリスト教徒の地区にイスラム教徒は住めないと言う。命の危険があるからだと言う。


  カトリック司祭オビオラ・イケが宗教による迫害があると言う。2012年クリスマス前に彼の教会が爆弾テロの標的になった。キリスト教徒は他宗教に対して寛容だがイスラム教徒は違うと言う。ボコ・ハルムとは書物は悪という意味である。西洋式教育を否定しているという。一方イスラム教の指導者バララベ・ダウドはボコ・ハルムにはやや批判的だがイスラム教徒がキリスト教徒を一方的に攻撃していると言うのは事実ではないと言う。

  2012年3月ドゴ・ナハワという村で500人のキリスト教徒が虐殺されるという事件が起こる。隣村の住民に襲われたという。ブハリ・ベロは車を走らせ村を訪れインタビューする。クンボ・チュワングという右腕を失った女性が語る。ある夜銃声が聞こえ逃げようとするが捕まり右腕と耳を切り落とされたという。イデイ・エウザという老人は隠れて助かったが逃げた人は虐殺されたと言う。今では村にいたイスラム教徒は逃げ出し、残っているのはイデイ・エウザ一人である。

  ブハリ・ベロは国の未来は暗いと考える。若者は仕事がなく暴動が起こるのを待っているのだと言う。コンゴ・ロシア地区に車で入る。この地区で初めて大規模な暴動が起こった。今では失業と麻薬がはびこる町である。売人が取材を受ける。カラシニコフがコンテナごと置いてある。背後に腐敗した政治家と闇組織があるという。2001年のイスラム教徒の礼拝の日モスクの前を横切ろうとした少女をイスラム教徒が鞭で打ち始め道路を閉鎖し虐殺が始まった。数百人が虐殺されたという。少女の名はローダ・ハルナ・ニヤムという。その後いくつもの村が襲われ虐殺が行われた。

  ジュバ入りしていたドキュメンタリー隊が国家保安庁から事情聴取を受ける。その夜ドキュメンタリー隊はジュバを脱出し北部のマイドゥグリに潜入する。ここはボコ・ハルムの本拠地である。ここには西側のジャーナリストが入ることは難しい。キリスト教徒であるジャーナリストのイブラハム・ムシェリナが案内してくれる。彼はここの出身である。キリスト教信徒会長のハルナ・ムシェリアの話を聞く。2006年デンマークの新聞に載った風刺画が元で教会は放火され牧師たちが殺されたという。ドキュメンタリー隊は軍の護衛をつけて取材を続ける。かつて駅のあったマーカス地区は廃墟となっている。ここがボコ・ハルム発祥の地である。ここでモハメド・ユスフはボコ・ハルムを創設するが2009年警察に射殺された。

ボコハルムの関係者に近しい女性の話を聞く。ボコハルムの目的はイスラム原理主義国家の設立とシャリア(イスラム法)の導入であるという。彼女はキリスト教からイスラム教に改宗した弁護士で特異な立場にある。彼女から見るとボコ・ハルムは悪人ではなく普通の感情を持った人だと言う。社会の顰蹙を買うような行為は自分達が愛されてないと思っているからだと言う。ボコ・ハルムに直接会ってごらんなさいと言う。

  次の日ドキュメンタリー隊はある場所でボコ・ハルムのメンバーと接触する。彼はイスラム教徒は誰でも兵士であり、信仰を妨害するものを攻撃すると言う。コーランにはイスラム教徒は殺人してはいけないと書いてあるがアラーが命じれば100万人でも殺すと言う。これまでに関わった事件については証言を拒んだ。あるビデオを見せてくれた。2011年8月のラマダン明けにジョスでイスラム教徒が治安部隊に射殺される映像が写されていた。






 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東洋文庫 抱朴子 外篇 1 (317年)

  葛 洪(かつ こう)の記した神仙思想の書である。巻二の逸民ではこのように言っている。「豪奢な 暮らしをすれば、賄賂を取っているのだろうとか陰口を言われる。それよりはいっそ古典の世界に心を遊ばせ、不老不死の術を修練し、自分の鋤で飢えをみたし、自分の機で着物を織ったがよい。」いわゆる隠棲賛美の美文が延々と続いている。老荘思想を勧めているのかと思うと巻四の崇教では為政者の堕落を憂いてこう述べている。「思うに皇族や貴族の若者は、ぜひ儒学を尊び礼儀文雅に努め、老荘など不急の道を捨てて、六教の正道にいそしむべきである。」巻二十三では世も末になり婚姻に関する訴訟が増えたと述べている。結納を行った後でも倍返しをすれば婚約解消できるという新らしい法について批判している。これでは美人に目をつけた金持ちが金を積んで美人を持って行ってしまうと言い、女の家も地位の低い相手を蹴って高位の家に嫁ぎたがるだろうと述べている。


  広い話題を斜に構えて論じる様はなんとなく徒然草のような趣がある。

 

映画 イエローハンカチーフ (2008)

  題名からわかるようにこの映画は幸福の黄色いハンカチのリメイクである。6年の刑期を終えた初老の男性ブレットが若い男女とアメリカ南部を車で旅をする。ロードムービーと言えば日常から解き放たれた解放感とレストランでホッとひと息つく感覚が見ていて味わえるものだがこの映画は違う。ブレットは禿げ上がっているが男前という設定である。若い男は先住民ハーフのゴードンといい故郷を追われるように出てきたという。若い女はマーティーンといい彼氏に酷いことをされ逃げるようにゴードンについて行っただけである。二人は古いオープンカーに乗り川を渡ろうとするが渡し舟の所でブレットを乗せる。

  モーテルや雑貨店で小さなトラブルを起こしながら旅が続くのだがブレットの無免許運転が元でムショ帰りであることがバレる。この辺は原作映画をなぞっているようだ。ブレットには訳ありの妻がいて待っていてくれるのか不明である。黄色いハンカチが出ていれば家に帰るが無ければ去るというハガキをブレットは出している。二人は同情してブレットを家まで送り届けるというがブレットも逡巡している。果たして帰ってみると船も家も無かったが橋の下に黄色いハンカチのついた船が停まっていたというオチである。

  日本の映画の方は情感の表現が優れていると思う。ハリウッド映画はそういうのはどうも不得手のようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

映画 96時間 /リベンジ (2012)

  元CIA工作員ブライアンが元妻のレノーアと娘のキムとイスタンブールで休暇を楽しもうとした矢先に謎の組織に拉致されるという話。設定も24時間とよく似ているし主人公が当事者として最強であると言うのも同じである。まずブライアンとレノーアが敵の手に落ちるが捕らえられたブライアンが敵の隙をついて手下を殲滅する。この時キムを携帯電話で呼び出し的確に指示をするが素人のはずのキムが工作員ばりの活躍をする。最後は元妻を救い出して敵のボスを殺して終わる。すぐには殺さずチープなトリックに掛けて殺すところがフランス映画らしい。結構ハラハラしながら終わりまで見てしまったが勿論リアリズムとは別物でありこういう事は起こりえないと思う。スパイが捕らえらればすぐ処刑されるというのが現実だろう。

 

 

 

Pioneer ネットワークプレーヤー (2)

    或る日iTunesにデータを入れ直しているとデータがMUSICというフォルダーに入っている。これにはポピュラー音楽を入れもう一つCLASSICというフォルダーを作る。これでHDDが一つで済むようになった。バックアップも取りやすい。

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  プリアンプを電池式dualgateMOSプリにしたら本当に天国のような音になった。キレがあり柔らかくて空間への浸透度が驚異的だ。