映画 シルクウッド (1983)

  主人公のカレン・シルクウッドが核燃料製造工場の熟練工として働いている日常がまず描写され、私生活、労働運動へののめり込み、恋人との別れ、死までが描かれる。カレンは特にどうということもない行き当りばったりに生きている感じの女性のようであり、恋人が何故離れていったかも深く考えてはない。マスコミに工場の不正を告発したらどうなるか周囲の人の方がよくわかっていたようだがカレンは彼らの意見に耳を貸さなかった。

  結局同居人のドリーの裏切りもあって、カレンはマスコミに接触する直前に何者かによって消されるのである。ひどいプルトニウム汚染も肺と胃腸に受けていた。警察は居眠り運転による事故死と断定しそれ以上の捜査はなされなかった。

  実話にしてはなかなかホラーな内容だが、この業界ではさもありなんという感じもする。日本では1985年7月26日に公開されビデオも発売された。

 

 

映画 アウトロー (1976)

  米国独立200周年を記念して作られた南北戦争時代の物語である。南部に住む農夫ジョージー(クリント・イーストウッド)が農作業中にならず者集団に家を焼かれ妻子を殺され自身もなたで切られる。傷の癒えたジョージーは復讐のためならず者集団を追うという話である。

  だが色々と仕掛けがある。北軍に投降すれば無罪になると聞いて投降すれば虐殺され、ジョージーは投降せずに逃げたがお尋ね者となり賞金稼ぎに狙われる。いつの間にか凄腕のガンマンになっていたジョージーは次々と悪者を退治してゆく。ジョージーはカンザスから移住の為やって来た一家と仲良くなり、なぜかコマンチ族とも手を結び遂には追って来たならず者を始末するのである。

  細部にはいろいろと人情の機微も描かれるが、骨組みは綺麗事で出来ていてこうなれば理想というだけのストーリーになっている。

 

 


 

東洋文庫 南蛮寺興廃記 ・ 妙貞問答(1868)

  「南蛮寺興廃記」は作者不詳で江戸時代初期に成立したとされ種本は「切支丹根元記」とされている。1868年には反キリスト教の僧侶、杞憂道人によって出版された。本書はその現代語訳である。

  九州肥前に来着した南蛮船に乗っていたウルガバテレン(オルガンティーノ)が信長の援助を受け京都四条に南蛮寺を建てて布教を始める所から説かれ、秀吉によって根絶されるまでが描かれている。ちょうどフロイスの記述を日本人の側から見た形となっている。
   本書では信長の前で南禅寺の印長老とフルコムが宗論を行い決着がつかなかったとあるが注釈には是は史実ではなく1569年の朝山日乗とフロイスの論争に類似するとある。また秀吉の頃、仏教側の柏翁居士と切支丹側の梅庵(ハビアンという日本人)の間で宗論を闘わせ仏教側が勝ったことが書かれているが注釈ではこれはフィクションで実際は切支丹側が勝利したとある。だが読んだ印象では禅宗側がキリスト教の教理の矛盾を突きキリスト教側が返答に窮したように見える。

  また伏見城の秀吉に呼ばれた堺のバテレン医師が妖術を使い皆を驚かせたが秀吉の不興を買い処刑されたとある。

  「妙貞問答」は1605年にハビアンが記したキリスト教の教理を説いた本である。ハビアンはその後棄教し「破堤宇子(1620)」という真逆の本を著した。どちらも現代語訳で本書に収録されている。

 

 

 

 

 

 

電池式イコライザーアンプ (2)

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    ノイズは問題ないようだ。クラシックをかけるとPRAー2000に匹敵するように思えた。

 

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  歪率も問題ないようだ。

 

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   周波数特性はややハイ落ちになっている。ポピュラーを聴くには変更が必要だ。