映画 地獄でなぜ悪い (2013)

  ヤクザの親分がこれから討ち入りするが、出所する妻のためにあと10日で映画を撮らなければならないという状況を無理やり作り出す。死んでもいいから一世一代の映画を撮りたいという無名監督とその仲間たちがいる。運命のように両者を結合する。するといつのまにか両方のヤクザがリアルに殺し合いながら撮影にも協力するという状況が成立する。伏線を張り巡らしてシュールな状況を現出させるというのは安部公房の小説にも通じるものがあるがノリはだいぶ違っている。脚本には過去の映画のオマージュがいろいろ盛り込まれていると思った。ニューシネマパラダイス、落下の王国、ウンタマギルー、あずみ、あとはよく知らないがカンフー映画、ヤクザ映画も盛り込まれているだろう。斬新な発想のギャグがあり、演出もかなりユニークだ。