映画 ミッドナイト エキスプレス (1978)

    男がトルコ旅行の帰り飛行機に乗ろうとしてチェックを受ける。男の名前はビリー。ハッシシを体に巻いていたが軍の検問があり連行される。これは厳しいことになりそうだ。領事館の人が来て今後のことを手助けしてくれる。密売人の逮捕に協力すれば国に帰してくれるという。ところがビリーは途中で逃亡する。たちまち逮捕され監獄へ。父親が駆けつけ、トルコ人弁護士もつく。これから保釈へ向け活動を開始するが裁判では検事が終身刑を求刑、陪審員の判断に委ねる。4年と2ヶ月の判決だった。ビリーは落胆しているが父親は出来るだけの事をすると約束して帰って行く。ビリーの刑務所内で見聞きした事が皮肉を込めて描写される。トルコ人のやっている事は割と普通のように見えるがビリーにはやる事なす事おぞましく見えるらしい。弁護士が役人を買収する方法を提案してきたが一蹴する。

   1年経ったころジミーという男に脱獄計画を持ちかけられるがリスクを避けて大人しくする。出獄まであと53日という時、領事館員が悪い知らせを持って来る。密輸の罪で裁判やり直しだという。終身刑となると言われビリーの頭は切れたようだ。無駄な弁論を裁判で述べトルコを侮辱したようだ。誇り高いトルコ人にこの仕打ちは死刑か?と思ったが30年の懲役だった。父親もアドバイスするがビリーは涙目だ。もうこれは脱獄しかない。仲間3人で協力して石を引き抜き昔の坑道への出口を作った。こういう施設はオスマントルコが昔捕虜にしたキリスト教徒に作らせたんじゃないのだろうか。マックス、ジミー、ビリーは坑道へ抜け出す。だがこの坑道は行き止まりだった。これもばれてジミーだけ連れて行かれる。残った二人は密告者リフキに復讐する。リフキが貯めていた金を盗んだのだ。看守たちは金のありかを探しまわるが金は燃やされていた。軍が検査に訪れる中リフキの讒言でマックスが連行されるとビリーはブチ切れてリフキを監獄内で殺したようだ。ビリーはどうなったのか。トルコ人だらけの雑居房に移されたようだ。この辺りがよく分からない。ここでビリーは惚けたようになってゆく。反抗し哲学者にも忠告されるが逆に悟ったような事を言う。所長の元に行きワイロを渡したが連れて行かれ折檻される。必死で抵抗したビリーは所長を殺し刑務官の格好で刑務所から出て行った。予期せぬ成功だった。

   この映画ではトルコ人は寛大でお人好し、米国人は狡猾のように見える。