映画 別離 (2011)

   ベルイマンのある結婚の風景のような離婚調停のシーンから始まる。美人妻との切ない別れの物語かと思ったらとんでもなかった。家裁の調停の結果妻のシミンは暫く別居、夫ナデルと娘と祖父が一緒に暮らすことになる。祖父を看るため早速家政婦ラジエーが雇われる。このことが原因で一週間後には大混乱に陥ってしまう。 

   祖父は認知症を患っていた。ある日ラジエーは祖父の手を縛り付けて外出する。引き出しのお金も無くなっていた。仕事から帰ったナデルはベッドから落ちている祖父を見て激怒しラジエーを首にするが、ラジエーは食い下がってくる。ナデルはドアのところで彼女を突き飛ばした。

  その日ナデルが妻の実家を訪れるとラジエーが入院したと知らされる。驚いたナデルは妻と病院に行き確かめてみるとラジエーは流産したという。ラジエーの夫は事情を聞くと怒り出して二人に暴力を振るう。

     ラジエーの夫が訴えたのだろう。裁判所でナデルは事情聴取を受けることになり殺人罪で拘留されることになった。 イスラム法では4ヶ月以上の胎児は人とみなされる。一日拘留されて保釈されるがナデルが家政婦の妊娠を知っていたかどうかが裁判の争点になる。 ラジエーも祖父虐待で告訴される。

     この後はラジエーの夫が証人を脅したりするがシミンが示談に動く。失業中のラジエーの夫は周りの説得で示談を受け入れることになる。ナデルは妻の勝手な行動に怒るのだが娘のことを思い裁判を諦める。いよいよ一同が会して示談の調印をするがまたイスラム法が邪魔をして示談は無しになった。結局偽証していたラジエーが天罰を恐れてお金を受け取るのを拒否したのである。

    全てが上手く行かずシミンとナデルは離婚となる。娘がどちらに行くか裁判官に話す場面でエンディングが流れる。夫妻は席を外している。映画では結末を伏せてあるが母親の方に行ったと思われる。

   
  
  






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