映画 心 (1973)

   夏目漱石のこころの映画化である。市川崑の方ではなく新藤兼人監督1973年の作品。現代のシチュエーションで撮られている。冒頭に先生の自殺旅行と思われるシーンが出てきて回想のようなつながりで先生の大学生時代になる。本郷の母娘が経営する下宿に入居し困窮した親友を空いた部屋に入れる所までは原作と同じだが、夏休みに皆で蓼科に避暑に行くという設定になっている。東京に帰ると娘をめぐってのバトルが勃発したようになる。娘は無愛想だがセクシーで美人の設定だ。主人公は何故か焦るが先に告白したのが親友だった。だが気が弱いのか主人公に告白したのである。普通の青春ドラマならここで親友の為に身を引くのが定番だがここでやや異常な展開になる。主人公が親友と恋愛論になった時ちょっと挑発して詰るような事を言ってしまう。そのあと親友を出し抜いて母親と談判し結婚の話をつけてしまう。このことを知った親友は原作どおり自殺してしまった。鬱病が悪化したのか当てつけなのかよく分からないが主人公の受けたショックも計り知れないだろう。母親はあわてず騒がず郷里に電報を打たせて事件を処理をしてしまう。二人は蓼科へ新婚旅行に行く。東京に帰った主人公は自責の念から精神が荒廃してゆく。主人公は一人で蓼科に行き自ら山に登るところで映画は終わる。



 

 
















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