岸辺のアルバム 第7回

   繁はホテルに突入するが係員に阻まれ事務所に連れて行かれる。説教され追い出されるが今度は二人を待ち伏せする。ヤクザのケツ持ちが同情したのか待ち伏せ中の繁に話しかける。いろいろと大人からのアドバイスをする。繁は尾行を開始するが相手がタクシーだったので失敗する。
    傷ついて帰ってきた繁は姉に今日の事を話す。姉は驚くがそれ程関心がない素振りを見せる。女は女で色々考えがあるのだろう。自分が外人の男チャーリーと寝た事を思い出したりしている。

    繁は学校にいても落ち着かない。赤電話から家に電話をかけて母が在宅かどうか確かめる。そういう日が続く。ある日留守だとわかると早引きして渋谷で張り込みをしている。何も知らない母親は繁の異常行動について担任の先生に相談を持ちかける。担任は心当たりを当たってくれると言う。 

    謙作は会社の事で悶々としている。その日も繁の電話の事、律子の夜遊びの事で激昂して暴力を奮いそうになった。妻にはその夜、実は会社の非常事態のため悩んでいるのだと打ち明ける。

    則子は繁の行動に動揺し次の密会でもう会うのはやめましょうと男に告げる。男は約束通り何も言わず去っていった。