岸辺のアルバム 最終回

    避難所で住民たちが市の職員に食ってかかる。市が自衛隊の出動を要請したのに堤防は無事と言うからだ。疑心暗鬼の状態である。謙作と則子は貴重品を取りに行くと言って家に戻る。興奮した謙作は籠城を始めた。執着心が湧いたのか死んでも家を守るという。則子と大口論になるが腹が据わっているのはどっちだろうか。

   そのうちに堤防が決壊する。消防の人が戸を開けろとノックする。家から出た二人は待機させられる。繁と律子が合流しアルバムを取りに又家に戻る。家が軋む中さよならと言って家を後にする。消防隊員の配慮で四人は家が流される処を見届けた。多摩川水害の実写の映像が出てきてその後の復旧の映像も出てくる。 

     サバサバとした会話をする繁と則子。部下が訪ねてきてニコニコ笑う謙作。今は一家は市の福祉会館にいる。高校教師も哀愁も見舞いにやってくる。 夜雑魚寝しながら四人が話しこむ。残骸が下流に流れ着いているのをみんなで翌日見に行こうという。
 
   次の日四人は河原で色々見つけるが最後に我が家の屋根を発見し悲しむ。繁はサッパリしたと言い謙作は退職し違う生き方を模索するという。その夜一家はレストランで中華のご馳走を食べた。この後一家がどうなったかについては視聴者のご想像にお任せするというキャプションが出て終了した。