映画 遠雷 (1981)

     栃木の近郊農家の若者が見合い結婚するまでを描いた映画だが全体を見るとハッピーエンドの割に殺伐とした雰囲気がある。

   農家の次男の満夫は農業高校出の23才でトマトの温室栽培に取り組んでいた。兄は東京に出てサラリーマンをして妻と子供二人がいる。父親は土地を売ったお金で家を建てた後家出してホステスと同棲している。店の資金など出したようだが経営に失敗している。満夫と母親と祖母の三人で細々と暮らしていた。そこに見合いの話が舞い込んできた。

   満夫は友人と昼食を食べたり夜の風俗で遊ぶことがあるが或る夜ボトルを入れていたスナックのママに誘われて寝てしまう。このママが曲者で友人とも良い仲になり夫と子供が居ながら駆け落ちして挙げ句の果て友人に殺されてしまう。満夫の結婚式の夜友人は満夫に連れられて警察に自首することになる。

    見合いの相手のあや子とは相性が良かったのかとんとん拍子に話が進み付き合っているうちに妊娠し満夫の実家の二階に入る事になった。

    この映画の面白い所は知り合いの三女という結婚相手のあや子が最初は普通の女性に見えていたのがだんだんモデル並みの美人になって行く所だろう。ガソリンスタンドで働いているシーンはあまりの美貌に目が眩む位だ。