映画 赤線地帯 (1956)

    溝口健二監督作品。舞台は売春防止法が国会で審議されては廃案になっていた頃の吉原。夢の里という売春宿が五人の売春婦をかかえて最後の営業を行っていた。若い時の京マチ子若尾文子は勿論美人で輝いているがアクの強さがある。地味ななりだが木暮実千代の美貌が際立っていた。三益愛子、町田博子も年が行っているが同僚である。それぞれ事情を抱えており悲惨な末路を辿る女もいる。社会派風の体裁だが脚本は人情喜劇の域を出ないなと感じた。