映画 天国はどこだ (1956)

    東京の海辺の貧民の住む部落にヤクザの健さんが出所して帰って来る。健さんには保母の恋人昌子がいた。昌子は健さんが堅気になってくれると思っていたが健さんはヤクザ稼業を辞めるつもりはない。部落の診療所に赴任してきた古沢医師も絡んで三人による人情劇が繰り広げられる。健さんは粗暴だが正義感溢れる青年という設定で最後は殺人をしてジエンドとなる。少年野球も題材として使われているがどうもピンとこない。

     今まで見た同ジャンルの映画を思い出してみる。

新藤兼人監督 不敵な男 (1958) 

大島渚監督 太陽の墓場 (1960) 

今村昌平監督 豚と軍艦 (1961)

     それぞれの結末は忘れたがこれらの社会派作品群はもっとハードだった印象がある。この映画は恋愛物の要素が入り過ぎているのが弱点なのだろう。