映画 1980 (2003)

    ケラリーノ・サンドロヴィッチ監督作品。一年間失踪していたB級アイドル一之江キリナが突然母校へ教育実習生としてやってくる。いわゆる学園ホームドラマだがテクノポップがテーマになっている。すべての切り口が斬新でこんな脚本を書き下ろせるのは凄い。劇団ですでに実験済みの技を集めたものかも知れない。

  キリナは三姉妹の次女で男に一目惚れしては関係を持つタイプ、長女のカナは結婚しているが真面目な様でいてすぐ感情的な行動を起こす。三女のリカは学園の美少女だが彼氏がいて映画研究会に所属している。この学園の校長が三姉妹の父親だが娘たちの行動にはとてもついて行けない。   
 
    1980年の意味は当時の東京が新しいものを生み出しつつある文化の爛熟期にあった事への回顧でありその象徴がテクノポップソニーWALKMANである。確かにその頃の音楽業界もソニーも勢いがあったが今はかなり衰退した。