映画 白鯨 (1956)

     メルヴィルの小説白鯨の映画化。この物語の語り部であり唯一の生存者イシュメイルは港町ベッドフォードに着くとパブに入りラム酒を所望する。ここはまるでイギリスの労働者階級のパブのようだ。だが19世紀のアメリカである。イシュメイルはよそ者だが地元民の仲間に入れてもらう。泊まった宿は相部屋で夜遅く同宿者が帰ってくるが異形の生首売りでイシュメイルはびっくりする。

   イシュメイルと生首売りの男は捕鯨船に雇ってもらうがその船はエイハブ船長率いるピークォッド号だった。いよいよ伝説の白鯨モービー・ディックを仕留めるために大西洋に乗り出す。 捕鯨のやり方は鯨を見つけると数隻の手漕ぎボートを繰り出し接近して銛で攻撃するという危険なものだ。まずマッコウクジラをうまく仕留め鯨油にした。体の他の部分は捨てているのだ。 
   
    エイハブ船長は綿密な計算の元にモービー・ディックを太平洋で待ち伏せするという。喜望峰を回りインド洋に出た。鯨の群れを見つけると何頭も仕留めた。ところがブーマー船長のもたらした情報によりエイハブ船長は急遽出帆を決める。乗組員らは不満をもらすが従うしかない。航海する事数日とうとう白鯨を見つけるが船は凪の海域におり追う事ができない。船長の執念は凄くボートで船を雲の見える方へと引っ張ってゆく。嵐に遭遇した後遂にチャンスが訪れる。

    白鯨とピークォッド号の一騎打ちは不吉な予言通り船長が死んだ後ピーク
ォッド号は粉砕され棺に掴まって漂流したイシュメイルだけが生還できたのである。