曲亭馬琴 著 壬戌羇旅漫録 (1803)

   曲亭馬琴 著 壬戌羇旅漫録 (1803)

    南総里見八犬伝の作者曲亭馬琴36歳のときの東海道中の記録。吉川弘文館の日本随筆大成第一期第一巻所収。これを読んでゆくと当時の宿場や地方の風俗、古跡、名所が出てきて江戸時代の徒歩旅行の楽しみの一端が味わえる。しかも所々挿絵付きである。

    記された事跡について調べてみるとほとんどの物が何らかの形で今も残っている事が分かった。これを片手にネット上の旅を試みるのもいい時間つぶしだ。全157条あり今18条吉田の花火まで来ている。吉田宿は東海道34番目の宿場で二川宿の次にある。二川の本陣は昔見学した事があるが本文には出てこなかった。見どころが少なかったのだろう。

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   有難いことに国会図書館所蔵の1887年版がkindle本で手に入る。これは挿絵の一例。