読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

映画 絵の中の僕の村 (1996)

    時は昭和23年、高知県の田舎の話である。後に絵本作家になる双子の少年が住んでいた。兄が征彦、弟が征三である。双子なので遊び相手には事欠かない訳で自然の中で楽しく伸び伸びと育っていた。姉も母も口うるさい方である。子供らは母が教諭を務める小学校に通っている。ある日感化院から帰ってきたセンジという子がクラスに編入してくる。義父も義母も嫁と孫たちには何かと批判的だ。父は戦犯の訴追を恐れて逃げ回っているらしい。

   双子の二人は絵の賞をとった。その事で担任の母親は陰口を叩かれる。夏休みに帰ってきた父親は「良かったな。でも絵描きになろうとは考えるな。」と言う。センジとは時々会話を交わすが一緒に遊ぶ事はなかった。妖怪の出る森で遊んだり川で釣りをしたり泳いだりして二人は大きくなる。     
      
     征彦は扁桃腺の手術で耳鼻科医院に入院する。征三は一人だとろくな事をしない。義父の家に忍び込んだり姉の胸を触ったり仕舞いにはセンジに法螺貝の吹き方を教わる。征三は母親から風呂場で性教育を受ける。原田美枝子の美しい裸体が見れた。征三は一人で工作をして手を怪我した。たまたま帰ってきた父親がオキシフルで消毒してくれて工作もやってくれた。この一連のエピソードは征彦と征三は二人で一人前ということの暗示なのだろう。   
  
    母親が転勤させられ教室での雰囲気が悪くなっている。先生にイタズラした征彦と征三は頭を小突かれ関係無いセンジはブン殴られる。二人は畑に悪さをして住民に迷惑をかける。運動のできない征彦は学校でも大迷惑をかける。言って聞かせても無理な二人には父親も頭を抱えている。

    やがて義父が亡くなりセンジも姿を消した。父親も二人が絵の道を進む事を認めざるを得なくなる。全編オールロケで田舎の自然が堪能できたが人物の描き方は甘い。