映画 トランスアメリカ (2005)

  スタンリーは両親の愛を受けて育ったが性同一性障害のために悩み多い人生を送っている。大学に10年も通ったものの学位も取れず今は通販の電話勧誘の仕事をしている。ホルモン剤を飲み名前もブリーに変えている。一週間後に性転換の手術を受ける予定になっている。そこへニューヨークの警察署から電話がかかってくる。トビーと言う少年が軽犯罪で留置されており引き取りに来てくれと言う。トビーは大学時代に一度だけセックスして出来た子供のようであるらしい。事実かどうかわからないがセラピストに勧められ引き取りに行く事になる。

  ブリーは保釈金を1ドル払いトビーを引き取る。どこの人か問われたので教会の者と名乗る。自分が父であるとは言えなかった。中古のワゴン車を調達して西へ向かう。着いたのは継父の家の近く。トビーは嫌だというのに継父に無理やり対面させる。トビーは継父の行った性的DVをみんなの前で言い始める。継父は激怒してトビーを殴るが近所のおばさんが継父をノックアウトしてくれる。

  二人はさらに西へ向かう。トラブルがありヒッピーに車を盗られてしまうが先住民の男に親切にしてもらいフェニックスまで何とかたどり着く。今度はブリーの実家にトビーを連れて行く。ブリーの両親は息子の変わり果てた姿にショックを受けるがトビーが自分たちの孫だと聞くと途端に喜んだ。裕福な暮らしをしている両親は孫と暮らすつもりだ。その夜トビーはブリーに親子であると告げられ憤慨して出て行ってしまう。

  両親に手術代を借りロサンゼルスに戻ったブリーは予定通り手術を受ける。手術後の精神的な落ち込みもあったがセラピストが付いていてくれた。ブリーはウェイトレスをしながら新生活を始める。訪ねてきたトビーに自分は学位を取り教師になるつもりと話し、トビーはハリウッドでポルノ映画の男優をしているという。 二人はビールを飲み交わしてエンディングになる。

  いろいろと複雑な事情が次々と出てくるがこの映画はほんわかとしたコメディーだと思う。