映画 処刑人 II (2009)

  箴言のようなナレーションとともにハードボイルドな映像が出てくる作りだがセリフは卑猥だしアクションには間抜けでコント的な部分もある。

   8年前ボストンで連続殺人事件を起こしたコナーとマフィーはアイルランドの田舎に逃れ年老いた父親と隠遁生活を送っていた。連続殺人といっても神の啓示による悪人の処刑である。ところが自分たちの方法を模した神父殺害事件がボストンで起こる。それを知らされたコナーとマフィーは米国に密入国する。この辺りのやり取りのセリフは気が利いている。

   船で知り合ったメキシカンを仲間に入れてボストンの街に巣食うマフィアと対決する。元よりマフィア側はコナーとマフィーをおびき寄せて殺すつもりだったのだが逆にどんどんやられて行く。FBIから派遣された特別捜査官のユーニスが警察の動きを抑えたり、黒幕の居場所をコナー側に教えたりする。黒幕はコナーとマフィーの父親ノアの元同僚の男ルイで全ての事件に関わっていた。今回は手下を使って二人を始末し同時にシマもいただくという計画だったのだ。

  サンルームで蓄音機を楽しむルイの元へノアが現れ過去の裏切りについて問い質す。若い頃のノアはマフィアに父親を殺され復讐の鬼と化していた。その時の相棒がルイだった。だがノアは組織でのし上がるためにルイを嵌め刑務所送りにする。話が終わると銃撃戦が始まる。サンルームはマフィアに包囲されておりコナーとマフィーも空中から現れ応戦する。結局ノアは銃弾に倒れルイを死の道連れにする。コナーとマフィーも敵を殲滅したが怪我を負っておりかけつけた警察に包囲され投降した。

   コナーとマフィーは刑務所で受刑者として日々を送っているがその内に世界経済を支配する大きな組織が手を回し外に出るだろうと示唆されて終わる。IIIがあると言うことだろう。