映画 夢の旅路 (1997)

   主人公は出自不詳で自殺願望の強い中年男ヘンリーである。ニューヨークのタクシードライバーをやっている。ヘンリーは強盗に逢い、フランスの老人ドキュメンタリー隊に逢い一人の女に遭遇する。女の名はファティマで毛糸工場の夜勤をしていると言う。ヘンリーは告白して付き纏うがファティマの態度は曖昧でじらしたり穴を掘らせたりする。

  ファティマには毒親の母と弟がいて干渉してくる。ファティマは毛深い事、父親に乱暴された事を打ち明け一緒に逃げてくれと言う。ファティマを乗せたタクシーを天使が追いかけて来る。小人の小屋に逃げ込んだ二人は裸でまどろんでいる。裸のままタクシーを運転するヘンリーがガソリンを強盗しまた同じ道を向かうとそこは岩の上に松の生えた断崖だった。ヘンリーは天使に導かれたと言い楽園が崖の向こうにあると言う。ファティマが降りましょうと言うがヘンリーは崖に向かって車を走らせた。

  落ちたところは映画の撮影現場でドキュメンタリー隊が居た。ヘンリーは天使にたっぷり皮肉を言われ映画は終了する。ヘンリーがどこで死んだのかよく分からない映画になっている。死んだかもしれない場面がいっぱいある。