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NHK BS ロシア 小さき人々の記録 (2001)

ドキュメンタリー

  ベラルーシ在住の作家スベトラーナ・アレクシェービッチはミンスクで姪と暮らしている。番組では彼女がこれまでに上梓した「戦争は女の顔をしていない(1984)」「最後の生き証人(1985)」「アフガン帰還兵の証言(1991)」「死に魅せられた人々(1994)」「チェルノブイリの祈り(1997)」を取り上げて各地を取材する。アレクシェービッチも同行し当事者と対面する。心を閉ざした人もアレクシェービッチには縷々証言するのが不思議である。

  アレクシェービッチは飛行機に乗りオムスクへ向かう。そこにはオムスク劇団がある。かつての劇団員達と会食する。「戦争は女の顔をしていない」は社会派演劇だがソ連でブレークした経緯が語られる。それまで本が出版禁止だったのがゴルバチョフの一言で賞を取ったのだ。

  次いでシベリアのタラを訪れる。この村では大量虐殺が行われた。役場の文書資料館に行くと国家保安委員会の秘密書類に処刑された人の記録が残っている。罪状は国家反逆罪である。この記録を元にアレクシェービッチは遺児であるアレクサンドラを訪ねる。処刑の事実は53年間伏せられていたという。墓地はなく処刑者から石鹸が作られたという噂がある。

  次にベラルーシのブレストを訪ねる。ここはブレスト要塞攻防戦が行われたところである。ベラルーシでは住民の四人に一人が殺されたという。ハティン村でもドイツ軍による虐殺が行われた。ここには消え去った186の村の墓標がある。アレクシェービッチの村にも落ち延びたドイツ兵がやって来て祖母が応対した。石鹸を貸すとそのドイツ兵は泣きながらいつまでも顔を洗ったと言う。

狙撃兵として従軍した女性兵士の証言、孤児院の悲しい話が出てくる。ドイツ兵が残虐な事をしたのは事実のようだ。