読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

細呂木千鶴子 タクラマカン砂漠3,000キロの旅 (1988)

   著者はカメラマンらと共にまず出発点のトルファンへ向かう。ウルムチまでは飛行機でそこからトルファンまでは汽車かバスで3時間ほどの旅程である。トルファン駅に着くとホテルからの迎えがおりバスで市中へ向かう。トルファン賓館というイスラム寺院風のホテルに宿泊する。翌日は高昌故城へバスで向かう。途中に火焔山が見れる。高昌故城は高昌国(5〜7世紀)の都の跡である。城内には宮殿跡、仏塔跡などが見られる。4キロ北方にはアスターナ古墳がある。貴人の墓でありミイラと豊富な副葬品が出土している。東50kmの処にはベゼクリク千仏洞がある。西へ10km行くと交河古城がある。車師国の都の跡である。市内に戻り地下水道のカレーズとウイグル族の舞踊ショーを見学する。

  バスでコルラへ向かう。行程380kmのバスの旅である。山道に入り5時30分には峠で休憩した。カラシャール川を渡りボストン湖を過ぎコルラに到着する。コルラは南疆鉄道の終着駅である(当時)。コルラではバザールを見る。

  コルラからクチャへは380kmの行程である。バスで向かう。夕方オアシスで遅い昼食をとる。羊肉入りの焼うどんを食べる。キジル千仏洞、清真寺、亀茲故城、スバシ故城、クズル・ガハ千仏洞を見物する。

  アクスへは250kmの行程である。アクスはタリム河やアクス河が入り組んだ農業地帯である。ここからカシュガルへはさらに480kmの長い行程である。著者らは大変疲れているようだ。天山山脈を背にしながらバスは進む。

  カシュガルに到着する。イスラム教のエイティガール寺院と広場を見て宿舎に泊まる。翌日はハンノイ遺跡を見る。ここは仏教が盛んだった唐代の都市の跡である。円形の仏塔や四角い土塔が残る。この近くにカラハン王朝の遺跡が砂に埋まっていると言う。市内に戻り工芸品売り場で楽器を購入する。

  ホータンへ出発する。580kmの行程である。正午にはエンギシャールオアシスに着き午後3時にはヤルカンドに到着する。大きなヤルカンド河が流れておりバザールも規模が大きい。夜10時にホータンに着く。ホータンではシルク製糸場、絨毯工場を見学し、白玉河を渡る。翌日ホータンを出発しヨートカン遺跡を見る。ここの風景は日本の飛鳥に似ていると著者は言う。近くにはニヤ遺跡もある。空港に戻りウルムチへと向かう。

  この本では順路があり見所も網羅されている点でNHK特集のシルクロードより優れている。ただ仏教関連の遺跡を回っている割に壁画の写真などは無い。ここはNHK特集のシルクロードを見て補おう。