映画 イエローハンカチーフ (2008)

  題名からわかるようにこの映画は幸福の黄色いハンカチのリメイクである。6年の刑期を終えた初老の男性ブレットが若い男女とアメリカ南部を車で旅をする。ロードムービーと言えば日常から解き放たれた解放感とレストランでホッとひと息つく感覚が見ていて味わえるものだがこの映画は違う。ブレットは禿げ上がっているが男前という設定である。若い男は先住民ハーフのゴードンといい故郷を追われるように出てきたという。若い女はマーティーンといい彼氏に酷いことをされ逃げるようにゴードンについて行っただけである。二人は古いオープンカーに乗り川を渡ろうとするが渡し舟の所でブレットを乗せる。

  モーテルや雑貨店で小さなトラブルを起こしながら旅が続くのだがブレットの無免許運転が元でムショ帰りであることがバレる。この辺は原作映画をなぞっているようだ。ブレットには訳ありの妻がいて待っていてくれるのか不明である。黄色いハンカチが出ていれば家に帰るが無ければ去るというハガキをブレットは出している。二人は同情してブレットを家まで送り届けるというがブレットも逡巡している。果たして帰ってみると船も家も無かったが橋の下に黄色いハンカチのついた船が停まっていたというオチである。

  日本の映画の方は情感の表現が優れていると思う。ハリウッド映画はそういうのはどうも不得手のようだ。