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東洋文庫 日本大王国志 (1636)

  第八代オランダ商館長フランソア・ガロンの記した日本に関する簡潔で詳細なレポートである。ヨーロッパの国々でそれぞれの国語に訳出され読まれたという。第三代将軍家光の治世であり鎖国体制が完成してゆく状況であり将軍の世嗣ぎの問題も生じている。問いに答える形で日本の領土、諸侯の収入、皇帝(将軍)、内裏(天皇)、日光東照宮の建造、御台の事、兵員と武器、参勤交代、江戸屋敷、夫人の貞淑さ、堅固で大きい多数の城、刑罰、宗教、宗派、ローマカトリック教徒の迫害、住居、家具、もてなし、婚姻、公娼、子女の教育、相続、国民性、商業、貿易、貨幣、度量衡、算術などについて簡潔に述べている。

  ガロンは日本人の国民性について名誉を重んじ信頼に値すると評価し、物産は生活に必要な全てを豊富に産出し、鳥獣は豊富で温泉も多いと述べている。兵力は歩兵騎兵合わせて40万と評価している。このころ日本では島原の乱、ヨーロッパでは30年戦争が起こっているが動員力は日本の方が上である。ガロンは日本婦人を娶り六人の子をもうけた。夫人の死後、印度顧問官に出世したガロンは蘭人の若い嫁をもらっている。