映画 スケアクロウ (1973)

  マックスが暴行傷害の罪で6年の刑を食らって出所しヒッチハイクで妹の家に寄り旅費を借りて銀行まで行ったら金を下ろして商売を始めると言うのは、教育のない移民がのし上がって行くよくある道筋でありアメリカではごく普通の話でマックスのダメージはゼロと考えられる。旅の途中も余裕綽々で女にモテ相手構わず喧嘩もする。

  一方ミドルネームをもつフランシスは独特の人生哲学を披露する。スケアクロウとカラスの関係はカラスがスケアクロウに同情するのだと言う。フランシスは若くてハンサムなのにホモにしか言い寄られない。人に対して気遣いがあり慎重なのに最後は女から悲惨な仕打ちを受け発狂するのである。この違いは何か?

  映画の中に答えがあるとも言えるしないとも言える。思わせぶりの映画だがそれ程完成度は高いとは言えないだろう。