前略おふくろ様 第25回 (1976)

  半妻の結婚式当日。秀さんが仕入れから帰って来る。分田上は半分休業である。女将が大物なので仲人として落語家連盟の理事長が来ている。理事長は恐妻家である。店の裏で鳶の頭領の甚吉が秀さんと話している。分田上を辞めないよう説得している。サブはロッジの件を秀さんに相談するが秀さんはやや肯定的な意見である。

  結婚式場。半妻が現れない。花嫁が登場するとその姿に皆は眼を見張る。それほどブスではないのだ。半妻はパチンコ屋にいたが結婚が嫌になったと言う。呆れている関係者。理事長がこれについて秀逸なコメントをする。皆んなパチンコ屋に駆けつける。台は大当たりになっている。原因を皆で話し合うがどうも花嫁に背中の刺青をキャベツみたいと言われたらしい。頭領が説得にあたり強い口調で言う。花嫁は怒って帰り始めたが皆で止める。かすみはロッジの件でサブを問い詰める。サブが国に帰る事に動揺しているようだ。かすみは感情が吹き出してサブを責める。

  とうとう半妻が諦めて結婚式場に来る。控え室でサブに理由を語る。1ヶ月前の節句に呼ばれて夕月の雛人形を持って行ったところ喜ばれて嫁と連れ児に頬にキスされて鬱になったのだという。倉本脚本はエピソードにユーモアというか脱力感がある。話し終わると半妻は窓から逃げようとした。

  結婚式は無事に終わり仕事も終えサブがアパートに帰って来るとかすみの置き手紙がドアに挟んであった。サヨナラと書いてあった。