映画 マンガル・パンデー (2005)

セポイの反乱(1857)を描いたBollywood(インド)映画である。今ではインド大反乱、第一次インド独立戦争と呼ばれている。牛脂と豚脂を薬包に使ったエンフィールド銃の使用を巡ってセポイ東インド会社兵士)とイギリス軍が対立する。

この映画ではセポイの一人マンガル・パンデーが所属部隊と共に駐留イギリス軍を襲撃して全インドの反乱を起こすまでの経緯が描かれる。マンガル・パンデーは色男で英国軍人の親友であり、カーストによる呪縛に悩み、勇気がある人物として活躍する。作りは要所要所がミュージカルになっていて友情、裏切り、ロマンスが盛り込まれており、まるでディズニー映画のようだ。

リアリズム的要素は殆ど無いと言っていいが大砲による至近距離の処刑を示唆する場面や絞首刑の場面があり、マラーター王国要人との会談、ムガール帝国皇帝も出て来る。これを見て反乱のイメージが少し具体的になったと言える。インド独立のニュース映像は見たことがあるがこの時代だとイラストとテキストしか無い。セポイの反乱を描いたリアリズムの手法の映画は無いようである。