映画 Shall we ダンス? (1996)

1996年の配給収入二位で16億である。一位のゴジラVSデストロイヤ 20億 は見ないことにする。

さて本作は普通のサラリーマンがダンス教室に通い始めるのを密着取材するという形態の映画である。主人公は一般人なので驚くような事件は起こらない。たびたび波乱は起こるがコメディーのタッチで描かれ平穏な顛末に導かれる。

埼玉に一戸建てを持ち都内に通うサラリーマンの杉山(役所広司)には妻と娘がいる。ある日杉山が電車のホームから見上げると美人の先生(草刈民代)が窓から外を眺めているのが見えた。杉山はこのダンス教室に平日の夜通うことになる。動機が不純であり美男美女が登場するのであるから失楽園のようなストーリーになってもおかしくないがこの映画は健全なコメディーなのでそういう事態は回避される。ある夜杉山が舞先生をお礼と称して食事に誘うがピシャリと断られるのである。現実だとこの後杉山が出入り禁止になりストーカー化する展開もあり得るが話は穏当に進んでゆく。脇役に竹中直人渡辺えり子という強烈なキャラを配しその怪演が笑いを誘うが杉山も舞先生もあくまで真面目を貫いて行くのである。

ミュージカルとCMで有名な曲がタイトルと劇中に使われ映画としてはなかなかの名作に仕上がっているようである。