前略おふくろ様 II 第23回 (1977)

母の手紙の音声とともに蔵王のロッジで元気に働く母の姿が映し出される。サブは山形に居た。目覚めて窓を開けると雪の蔵王が見える。

兄弟、親戚が祭壇室に集まっている。遺影がありろうそくの火が揺らめいている。死の状況が語られる。母はゴンドラで降りてきて家に上がり眠いと言いながら床についたまま亡くなったと言う。

サブは朝ご飯を食べている。とうとうおふくろの死に目に会えなかったわけでと独白している。かすみちゃんから逝去を悼む電報が届く。遺書が出てきた。書類と通帳の場所を記し葬儀と通夜について簡素にやるよう指示をしている。サブに料理を作らせるようにと書いている。早く納骨し皆仕事に戻るよう指示している。

海ちゃんが帰ってきた。サブは市場で買い出しをして腕をふるう。口さがない親戚達が噂話をしている。斎藤のおじちゃんが海ちゃんの父の悪口を言う。サブは手持ち無沙汰になり家中を歩き回る。海ちゃんは顔を出せずに隠れていた。兄によると母は遺言状を6年前に書いたのだという。その頃家の改築話があったが母は改築に反対だった。だが要望は容れられず母は死にたいと漏らしていたという。

雪の道を葬列が続く。寺の前で秀さんが待っていた。秀さんはその夜蔵王に泊まるという。サブが引き留めたが元気出せよと言ってバスに乗った。翌日サブと兄は蔵王のロッジに母の荷物を取りに行く。兄と話すサブ。自分は仙台の話は断ると言う。肝心のおふくろがいなくなったからである。サブは母の遺品を見て余りにも貧しいと独白する。

秀さんと駅のホームで話す。秀さんは仙台の話を受けろと言う。サブははいと言う。サブが戻ると海ちゃんが口の悪い斎藤のおじさんにビールをぶっ掛けて蹴飛ばして何処かへ行ってしまったという。海ちゃんはスキーロッジに居た。サブを電話で呼び出しよもやま話をする。タバコを吹かしながらお兄ちゃんも結構ロマンチックだからさあと言う。

サブは秀さんの言う通り明日東京に帰り全部整理して仙台に移ることに決めた。