ANNドキュメンタリー はしりたい〜難病A−Tと向き合う母子の絆 (2019)

2017年青森市内の焼肉店南大門でカルビを食べた記者が偶然目にした一枚のパンフレット、それには毛細血管拡張性運動失調症(AーT)という文字と車椅子の少年の姿が印刷されていた。その横にはサランヘヨ青森のポスターが映っている。記者は事情を探るべく取材を開始する。

R君(11)は特別支援学級で授業を受けていた。3年前から車椅子に乗っている。疲れると手の動きもおぼつかなくなるし軽い構語障害がある。母親はNPO法人ふたつの虹を立ち上げ活動している。R君の将来の夢は元のように走れるようになりたい(走りたい)という。

家庭生活を取材する。R君には一つ上の兄がいる。二人でLEGOで遊んでいる。ドラえもんに見入るR君。父親は別居中であるという。この日のメニューはハンバーグだ。お風呂に入るR君。母親の介助が必要だ。

母親は在宅の事務の仕事をこなしながらR君の介護に明け暮れる毎日であるが、病気について調べたり東京医科歯科大学に診察を受けに通っている。主治医のT准教授が解説する。この病気の特徴は免疫が弱く免疫不全症やがんになりやすく早老症も起こるという。平均寿命が26歳前後であるという。母親はこの言葉に涙するが、R君に4倍の速さでいろんなことをさせてあげたいという。また免疫を高めるため週一回の在宅注射を行なっている。

NPO法人ふたつの虹の活動が実り2018年2月に千代田区のビルの一室でAーT勉強会が実施された。東京医科歯科大学京都大学の研究者、患者家族が集結した。ある研究者は将来遺伝子治療も期待できるという。

菜の花フェスティバルにR君母子の姿があった。マラソン大会のスタートを見守る。大会終了後特別にゼッケンをつけマラソンコースを車椅子で進ませてもらったR君。兄がお疲れと肩を叩いた。

2019年1月母親はある決心をする。R君は自分の病気の事を知らないでいる。T准教授が丁寧に病気の事をR君に説明する。R君はよくわかったと頷いた。その後母親はR君に一通の手紙を渡す。今の母親の心情が綴られていた。翌日母子は鉄道博物館を見学する。

先は長いのでこのドキュメンタリーには続編があるだろう。