2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

失われた時を求めて (2)

この小説はマルセル・プルーストが幼少の頃から体験した鮮明な記憶を一部設定を変えて小説にしたものであると言う。一生働かずとも食べていける財産を持ち、体は虚弱だったが、文化が咲き誇り、何でも有る都市パリでの上流階級の暮らしが書かれているのだ。…

プルースト 失われた時を求めて (1908〜1922)(1)

「いよいよプルーストの小説全14冊を読む時期が到来した。」と閃いたのは僕が図書館で書棚の下の方を見た時である。こんな事が出来る人生はいい人生である。 冒頭の「眠ろうとして目を閉じた後の想念」についての長々とした記述は主に過去における自分の寝室…

東洋文庫 歎異抄 (1300年頃)

本書は親鸞遷化後に弟子によって書かれた親鸞の教えである。 読んで行くと、例えばこの辺りが本質をついているのではないかと思う。 以下引用 二 あなた方が、十余の国々の境を超えて、いのちがけで訪ねておいでになったおこころざしは、ただひたすら極楽に…

映画 めし (1951)

朝日新聞に連載されていた林芙美子の未完の小説の映画化である。結末までわかるのかと思って観たがやはり中途半端な曖昧な終わり方だった。 物語は原節子と上原謙演じる新婚夫婦の軋轢を描くものである。サラリーマンの初之輔と専業主婦の美千代は大阪で二人…

映画 パーフェクト・ワールド (1993)

クリント・イーストウッドの映画は大人の夢とペーソスの程よい混合から成ると規定されるがこれもそうだった。 脱獄囚のブッチ(ケビン・コスナー)は父の居るアラスカで新しい暮らしを始めるという希望を頼りに少年と旅をする。テキサス州警察のガーネット(…

6C33CーB OTLアンプの改良(3)

二日間音を聴きながら挙動を監視しているが非常に安定している。 このアンプはアイドリングによって最大出力が変わる。例えば31mA 1.3W、49mA 4.7W 、82mA 7.8Wという風になる。まだまだ出そうだが、ほどほどが良いので82mAで測定した。 動作点の様子はこの…

6C33CーB OTLアンプの改良(2)

回路はこのようになる。 基板図 基板改造の様子。基板以外は変更は無いので改造が容易い。 調整はうまく行っている。

中公新書 トルコのもう一つの顔 小島剛一著(1991)

著者はフランスに住み、アルザス地方にあるストラスブール大学で博士号を取るために休暇中にトルコ旅行をして少数民族の言語について調べるという日本人にはあまり見られない、どちらかと言うとイギリス貴族がやりそうな人生の使い方を迷い無く実行している…

6C33CーB OTLアンプの改良(1)

今までの知見を元に6C33CーBアンプの高出力化を図る(今は1W以下)。 6C19P OTLで2W出たのでこちらはさらに出るはずである。 6C33CーBの伝達特性を見ると、さらにgmが小さくバイアスが深い。 これは気合を入れてドライブする必要がある。

東洋文庫 道教 (1945)

本書はフランスの東洋学者アンリ・マスペロの長年の研究資料を元にP・ドミエヴィルが本にまとめたものである。アンリ・マスペロはナチスに連行され61歳のとき収容所で病死している。 本書は充実した深い内容を有し道教研究の古典とも言われている。以下本文…

6C19P OTL (8)

大変いい音で鳴っている。ふんわりと鳴りオケが濁らない。 さて動作点の様子はこの様なものと推測される。 電流と出力の関係をシミュレーターで確認する。合っているようだ。 さて6BQ5とEL34でもこの様な事が可能だろうか。 ゼロバイアスまでのドライブだと…

6C19P OTL (7)

ドリフトが大きいのでACアンプにした。これはやむを得ない。 これでほぼ安定に動作する。 パラプッシュプルの場合も測定した。 とうとう完成。マッチングトランス無しで行けるメリットは大きい。当分はシングルプッシュプルで運用する。

6C19P OTL (6)

選別を行なった。10本から3ペアがやっと取れた。 アイドリング17mA、オフセット数mVに調整できた。この状態で勿論音も出る。アイドリングの安定度はかなりのものだがドリフトが速くて大きい。これまでの3作では無かった現象だ。

6C19P OTL (5)

球の動作テストができる段階まで来た。 この様な回路でテストする。いろいろ判明した。 EL34 と比べgmが低く、バイアスが深い事がわかる。他に大飯食らい、バラツキが大きそうという印象もある。四重苦と言える。