映画 ガーダ パレスチナの詩 (2005)

  ガザ地区の映像が出てくる。海岸があり密集した住宅がある。ガチガチのイスラム国家のような気もするが女性のガーダが師範学校を出て教職に就くなどわりと自由な社会のようだ。アフガニスタンとはだいぶ違う。ガーダの婚約者ナセルが出てくる。二人は伝統的な祝宴を挙げ一週間のエジプト新婚旅行に行く。帰るとナセルの大家族と同居した。一年後ガーダは妊娠していた。皆の会話からすると子供は5~6人産むのが普通らしい。ナセルは進歩的なのか3人欲しいという。ガーダは勿論一人しか産まないつもりだ。近代的な病院で女の子を出産する。こういう施設は欧米の援助によるものか。

   第二次インティファーダ(2000)の時の映像が出てくる。イスラエル軍の兵士が小銃パレスチナ人を狙い撃ちしそれに対しパレスチナ人は投石で対抗していた。甥っ子が後頭部を撃たれ病院で死亡する。ガーダと両親は泣いていたが皆結構冷静だ。

  ガーダとナセルはガザのアパートに長女のガイダ、長男ターレックと暮らしている。いつの間にかもう一人生まれたようだ。ナセルは失業中らしい。ガーダは本の執筆を始める。1948年にイスラエルが侵攻してきた時に故地を追い出された女性たちの話を書こうとしている。祖母の話を聞いたりガザ北部のベイト・ハヌーンに住む農民を取材する。ガザ地区南部の難民キャンプも取材する。人々は素朴でしたたかな感じがする。事実を淡々と取材しており全く政治色が無い。後半及び付録映像はほとんどパレスチナ版明るい農村になっている。

ガーダ パレスチナの詩 [DVD]

ガーダ パレスチナの詩 [DVD]