映画 バダック砂漠の少年 (1992)

   これはイラン人も出てはくるがイラン〜パキスタン国境を舞台としたアフガン人、パキスタン人、アラブ人が入り乱れる複雑な物語だ。    

    父親を失った少年ジャファルは妹ジャマルともう住めなくなった集落をあとにする。二人はトラックに拾われ町の商人に売り飛ばされる。商人は少年達を運び屋(バダック)として使って金儲けをしている。妹と離れ離れになったジャファルは何とか妹の居場所を知ろうとする。ついに国境を越えアラブ人学校の校長に面会する。妹がいる娼館の住所を聞き出し友人と突撃する。イランよりパキスタンの方が物資は豊かだが治安は悪い。ジャファルは捕らえられて地下室に入れられるが友人に助けられ逃げ出す。翌日少女たちは船に乗せられどこかに連れて行かれる。このときパキスタンの沿岸部の映像を見ることができた。白っぽい岩だらけの映像だ。ボートを漕いで船に潜入するジャファル。アラブ人が人さらいにお金を渡している。ジャファルはそのままアラブの国に行ってしまった。一方ジャマルは商人アブダラに囲われて泣いている。ここで映画が終わる。アブダラは何かジャマルに言っていた。ジャファルを見つけ出して店を任せるというのは本心なのだろうか。何か予期せぬハッピーエンドのようなそうでないような結末だった。