ふぞろいの林檎たち 第五回

   夏江がリストカットする。動転した修一が良雄に電話すると良雄はすぐ駆けつけた。晴江も付いて行った。傷はたいしたこと無かったが良雄は修一と話をつけることにした。でも話し合いの結果修一に言いくるめられたようだ。二人の関係は終わりだという。良雄は言い返すことができない。

   健一が面談に臨む。中小企業の方は断ったのだ。健一はずいぶん調子のいい受け答えをしたが、採用されたとしても英語力はどうなるのだろう。良雄と晴江はわりといい雰囲気になるがあなたは夏江のことが好きでしょと図星を指された。 

   実は健一の変貌に戸惑い文句を言い始めた。良雄にはそれはひがみだろうと指摘される。実は切れて綾子に当たるが空手をやっている綾子に逆にぶちのめされる。もう三角関係が二つできた。グループ内の恋愛はやはりドロドロする。陽子はイケメンの彼が一流商事に内定するという僥倖に喜んでいる。実はあまり期待していなかったのだ。本郷の酒店仲手川家には嫁と姑の深刻な問題が横たわっている。  

   綾子のアタックが止まらない。良雄の方が好きと言いながら自分と実がお似合いだという。良雄のお節介が止まらない。消えた修一の居所を東大卒業生名簿をもとに探して歩く。だがとうとう見つけた。おまけにいろんな事実も発覚する。