映画 SF Short Films (2002)

   6つの短編から成っている。

   (1)バイト先が倒産した空子は給料の代わりに商品券を渡される。タクシーに乗って金券ショップへ案内してもらうが運転手の好意で換金率のいいところを探してハシゴすることになる。よもやま話をしているうちに川を見に行こうとなる。夕陽を見ている空子。

   空子はタクシーの運転手を始めた。面倒くさい客がしつこく話しかけて来る。運転中に眠ったしまった空子は東京を引き揚げて田舎に帰ることにした。

   (2)UFOをバイクで追いかける弁天という兄ちゃんが出て来て弟分の五郎とつるんでいる。弁天は鋸山ガイドの女性に一目惚れしアプローチしようとするが五郎の方が先に仲良くなってキスしてしまう。五郎はその事を謝るがボコボコにされる。 

    (3)美少女のハナはお母さんと二人で貧乏暮らしをしている。ある日見知らぬおじさんに声を掛けられ追いかけられる。逃げるハナだが浜辺で鍵を落としてしまう。しょんぼりするハナに誘うようなことを言うおじさんだが何となく仲良くなる。母が帰るまで付き合ってくれた。又現れて大道芸のような事をやりに来る。素性を隠して一緒に散歩したりご飯を作ったり父親のような事をする。ハナは素直に受け入れている。ま、出来るわけないなと思う。ハナの父親なら白人のはずだし。 

  (4)空子はミルク色の霧の中でアダージョ弦楽合奏の調べに乗って夕日を見つめ佇んでいる。場所は湾岸道路のような所だが癒される映像だ。音楽とスローな映像の効果だろう。花火を持って笑いながら踊っている。背景は夜になっている。

   (5)初老の男性が家を出て歩き始めるが何か思い出して家に戻るのだが戻った途端に忘れてしまう。友人は家賃8000円の所に引っ越したという。安いなと思って訪れるとそこは脱法シェアハウスだった。男性が嘆いているともう一人の友人が訪れる。三人ともリストラされ無職の境遇にある。しばらくは落ちている物を拾って換金したりする。彼らは暫くして胡散臭い商売を始めるが一人はリサイクルショップ、一人は相談屋だ。三人は集まりパンを食べながら月を見て幸せだなと言う。

    (6)空子はヘアをセットしながら自分の性癖について語る。何事もゆっくりやるのがあっているという。友達と会ってお喋りしている。彼氏の好みについて盛り上がる。音楽家の友人はむさ苦しい男が好みだと言う。歌をやらないかと勧められMDを渡され練習する。

   又レストランでお喋りする。空子は物がスローに見えるという特技について語る。それで得する事があるかという問いには秘密と答える。空子は千葉のスローな生活について概ね満足しているようだ。 

     今日は友人と会う約束だ。自転車で田んぼの道を急ぐ空子。山道に入ると宅急便のお兄さんが道を尋ねてくる。自分宛だったので着払い代金の6800円を払って済ませた。バス停で開けてみると中から頼んだ覚えのない長靴が出て来た。向こうから田んぼで転んで泥だらけの女性がやって来る。その女性に長靴をあげる。民家で屋根に落ちた洗濯物を取ってあげる。縁側で茶をご馳走になる。お土産ももらい農道を歩くと犬がついてきた。農家の青年のトラクターに乗せてもらい帰ってゆく。浜辺で犬と戯れる空子。夜道で軽トラに乗った長靴の女性と会う。結局友人との待ち合わせ場所には行けなかった。次の日友人から電話がある。待ち合わせ日は今日だった(終わり)。

    大した映画ではないと思うが切れ目なしにつなげるとちょっとパルプフィクション風になる。