映画 処刑の島 (1966)

   感化院のある本島という島に三郎という男が上陸する。地元の人に自分はオオタケという人を探しに来たという。大嶽というその老人は本島の向かいにある小島にまだ住んでいるという。変わり者の大嶽は美しい娘亜矢との二人暮らしで羊を飼って生計を立てている。三郎はかつて感化院にいて大嶽に使役され折檻の後海に投げ捨てられたという過去がある。漁師に助けられ生き延びた三郎は復讐を果たすためにやって来たのだ。三郎はいっしょに感化院にいた松井という男をまず血祭りに上げる。松井の裏切りがあの惨事を呼んだからだ。三郎は小島に渡り亜矢の案内で大嶽に会う。三郎は大嶽にかつて感化院にいた西原三郎を知っているかと問いただすが大嶽は知らないと言う。だが話を聞いているうちに思い出してくる。自分は三郎の兄だと言ってその日は三郎は帰って行った。三郎は持ち帰った仏像の指紋とかつて憲兵だった毛沼の指紋を照合する。毛沼はアナーキストだった三郎の両親を惨殺した人物で実は大嶽だったのだ。翌日大嶽に会いに行った三郎はこの事実を突きつけ自分は三郎だと言う。果たしてどうなるのかと思ったら三郎は亜矢の目の前で大嶽に指を詰めさせて帰って行った。竜頭蛇尾に終わっている。