嘘つきの牧場主、アフガン人の牧場主が出てきて計画は半ば頓挫するがナショナルジオグラフィック社の援助でラクダと装備、何度か合流するカメラマンが用意される。これで失敗して骸骨になる危険は少なくなったが純粋な単独旅行では無くなった。
29日目にエアーズロックに到着。ロビンはキャメルレディとしてアボリジニに知られるようになる。砂嵐が襲う。ここでもうロビンは音を上げてしまった。 毎日30km歩く苦役の日々に耐えられなくなったようだ。だが翌日はスッキリした顔で支度を始めている。途中は全く人跡未踏の地という訳ではなくプールや水飲み場もある。61日目ロビンが目覚めるとラクダはいなくなっていた。事件という訳でもなくラクダが勝手に持ち場を離れていたようだ。
アボリジニの集落に到着する。ちょっとアボリジニの風俗が紹介される。だいぶヨレヨレになってきたロビンだがとうとう野生のラクダに襲撃される場面が来た。ロビンはライフルを連射する。また映像が心象風景風になってきた。
水鳥がいる川に着く。少しトレッキングらしくなって来たがまだ道は遠い。遠回りなのをアボリジニに同情され案内人のエディが付く。変わり者の白人が一人で住む小屋へ着いた。一行は乾燥地帯をひたすら進むがラクダが一頭病気になる。アボリジニのエディは目が良く銃の腕もいい。食べられる植物を教えてくれてカンガルーも仕留める。ちょうどデルスウザーラと同じ役回りだ。
見捨てられた集落にたどり着く。ここから2ヶ月砂漠を歩く事になる。ここでエディと別れる。圧倒的に人のいない領域を行く。ロビンはコンパスを落とした事に気づくが見つかる。だがこれでラクダを見失った。犬の嗅覚のおかげで何とか戻れたがこの伏線は本当だろうか。ロビンはラクダの蜃気楼を見る。124日目に水が尽きる。辺境にある牧場にたどり着く。そこには老夫婦が住んでいた。泊めてもらい道を教えてもらう。この先は人が本当にいないが結局雨が降らないのだろう。動物の死骸を食べた犬は中毒になり苦しんで死んだ。所々でロビンの過去が回想される。不幸な幼年期だったようだ。157日目まだ乾燥地帯にいる。まるで土の大海原にいるようだ。補給の車が来た時はロビンの精神はかなりまいっていた。
山が現れ緑も少しだが数を増してくる。ロビンは報道陣を拒否するつもりだと言う。砂丘を行くラクダの列。海が見えてきた。そこにはカメラマンだけが待っていた。ロビンの心の闇は深い。この旅の概要はナショナルジオグラフィック1978年5月号に掲載された。
これを2700kmのトレッキングとするとやはり苦行に近いものだと思う。男の発想とはちょっと違う。