映画 彼女が消えた浜辺 (2009)

  現代イランの話である。イスラム革命、イラン・イラク戦争の時代を経て社会も落ち着きを取り戻しつつある。それは15歳から60歳の間で死亡する割合の成人死亡率のデータに如実に現れている。

 

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  さて物語だが大学の同窓生の家族が毎年別荘を借りてバカンスを楽しんでいた。今年も三家族がテヘランからマイカーに乗って渓谷を抜けカスピ海沿岸へと向かう。車はプジョーBMW、日産パトロールである。裕福な階層である事を伺わせる。既婚者家族ばかりだが妻は揃って美人である。今回はアミール家の子供の保育園の先生であるエリが加わった。アミールの妻セピデーが離婚したばかりのアーマドの為にエリを呼んだのである。

  初顔合わせで親族、友人の泊まりの旅行に行くというのがそもそもの間違いでテヘランで極秘にデートしておけば良かったのである。セピデーの目論見が悉く裏目に出てエリが二日目に行方不明になる。気のいい人達のようだが責任が生じそうになると口裏合わせをしたり突然現れたエリの婚約者に不誠実なしうちをする。最後に女性の死体が上がったがエリかどうかは明示されていなかった。エリはどこに消えたのか。