映画 レッド・バロン (2008)

第一次世界大戦時のドイツのエースパイロット、リヒトホーフェンの伝記映画である。少年期のエピソードの後ドイツ空軍の若き精鋭となったリヒトホーフェンの活躍が描かれる。彼は貴族出身らしく狩のように楽しみながら空中戦を行う。戦場では機体を赤く塗りレッド・バロンとして敵に恐れられる。エンターテイメント的要素として野戦病院のナースとの恋があり負傷してからの人間的成長も描かれる。だが戦況は劣勢になって行きさすがのレッド・バロンもとうとう戦死する。

この映画は同工異曲の零戦燃ゆ1984)よりも大人っぽくリアルに作られていると思うが戦争なのにフェミニズムヒューマニズムの味付けがなされているのには少々辟易する。ドイツ皇帝フリードリヒ・ヴィルヘルム二世、ベルリンの街、華々しい空中戦の再現映像はなかなか良かった。また第一次世界大戦の知られざる一面も僅かだが描いてある気がした。