前略おふくろ様 II 第20回 (1977)

タヌ子のアパート。サブが食事を作っている。タヌ子は無事に退院した。そこへタヌ子の兄がやって来る。郷里では暴れん坊だった兄にサブはビビっている。

一方海ちゃんは荒れている。今夜も泥酔して帰ってきた。部屋の前でガチャガチャうるさいので隣人が文句を言う。今度は廊下で奇声をあげ歌い始めたので外へつまみ出された。翌日大家さんもサブに注意する。

3月は川波も確定申告でなんだかせわしい雰囲気である。利夫がニコニコしてやって来る。スナック砂時計で話を聞くとこの前海ちゃんと二人で飲んだという。結婚してくれるという。呆然とするサブだが嫌な予感が。電話で海ちゃんに確認すると覚えていないという。利夫は親戚にも周囲にもペラペラ話している。サブが火消しに回るが女将さんから責められる。

サブが海ちゃんに呼ばれて行くと今度は恋の相談である。サブに仲介を頼んでいる。サブはムッとして利夫の事を問いただすと結婚する気はないと言う。とうとうサブが切れてお説教を始めた。耳が痛いのか海ちゃんは顔をしかめている。だが彼女は言って聞くような玉ではない。

女優の大原麗子が川波に現れる。従業員は大騒ぎである。報道陣もやって来た。半妻と大原麗子のツーショット。横に利夫も居た。大原麗子が帰った後、半妻はご機嫌で飲んだくれて居た。サブが仕事を終え帰ろうとすると怖い人が現れた。タヌ子の兄である。サブにタヌ子との仲を問いただす。変な気で付き合うのならただじゃ済まないぞと脅す。サブは衝撃を受ける。実は内心良からぬ事を考えて居たのだ。

アパートに帰ると半妻が前後不覚で部屋の前で倒れて居た。部屋に入れて寝かせると政吉がやって来てすぐ来いと言う。海ちゃんと利夫の件は秀さんが間に入ってくれた。赤提灯に行くと利夫がうなだれている。きれいさっぱり忘れてくれるらしい。その夜も海ちゃんが帰って居ない。サブが探し回ると酒場で海ちゃんは一人で飲んで居た。目を泣き腫らしている。二人は無言で家路についた。翌朝半妻が目を覚ますと昨日のことは覚えて居ないと言う。何だかガス臭い。海ちゃんが自殺を図って居た。ドアを蹴破って救急車を呼ぶ。