映画 借りぐらしのアリエッテイ (2010)

2010年興行収入一位で92億6000万である。二位のTHE LAST MESSAGE 海猿 80億4000万は見ない。

小人の人間、といってもホビットではなくドールハウスで暮らせるレベルの小人である。DNAの変異なのか、ウルトラQなのか、ドラえもんなのかその存在理由に関しては触れていない。そういう説明があるとファンタジーでは無くSFになる。

小人の三人家族があるお屋敷の地下に凝った部屋を作って長年暮らしていた。アリエッティは14歳の少女である。そこへ病気療養にやって来た美少年、翔がアリエッティを目撃して交流を持つ。その交流が元で小人家族の生活空間は破壊され引っ越しを余儀なくされるというストーリーである。

原作はイギリスの小説であり原作の雰囲気は小人家族の風貌、インテリア趣味にある程度現れているが全体の設定は耳をすませばと似かよった都内多摩地区が想定されており登場人物も日本人である。翔の両親は離婚しており母親は外国に赴任中でお屋敷の主人である叔母が数日後に手術を控えた翔を助けている。実際に面倒を見ているのはお手伝いのハルである。ハルは小人の一人を見つけるや捉えて瓶に閉じ込め残りの小人を業者に頼んで駆除しようとする。そういった危機をアリエッティと翔が協力して乗り越えて最後は無事に終わる。

教訓めいたものはアリエッティが親の言うことを聞かず人間に見られてしまった事と善意で行った翔の行為が小人一家の退去を招いた事の二つである。どちらも人間としての未熟さが原因なのでストーリーがパッとしない印象になっている。