映画 フューリー (2014)

砲身にFURYと書きなぐってある戦車がドン(ブラッド・ピット)以下4名のクルーとともにベルリンに向かって進撃する。クルーの一人ノーマンは新米でインテリで童貞である。人を撃つ事に抵抗があり命令に従わないノーマンをドンがモラハラで責め立てる。その結果だんだん神経が麻痺して来たのか憎っくきナチスドイツ兵をためらいなく撃てるようになった。

戦車が町に入ると市街戦になるが敵はすぐ降伏して出て来た。粗暴な兵士は婦女子を捕まえると戦車に連れ込んで暴行するのである。一方ドンはノーマンを連れて民家の二階へ行くと女性達に卵料理を作らせ自分は悠々と髭を剃り食事会になる。ノーマンがピアノを弾くと若い方の女性が打ち解けて来て二人は出来てしまうのである。そこへ残りのクルー達がやって来てこの状況にカチンと来たのか嫌がらせを始める。特にノーマンが童貞を喪失したことが気に入らないようだ。料理に唾をかけたりしたがすぐ出撃命令がくる。

任務は本隊から離れてベルリンに向かう道の十字路で敵を食い止めるというものでいわゆる決死隊である。案の定途中で敵のティーガという無敵戦車に出くわし味方の戦車が3台やられる。ティーガをなんとか撃破したFURYは進んで行く。ある民家のそばまで来ると地雷にやられ戦車は立ち往生する。そこへドイツの部隊が近づいて来てドンは決断を迫られるが森へ逃げずに籠城戦をすることになる。敵を引き寄せて撃ちまくり、手榴弾を投げ、民家に逃げ込んだ敵兵士を砲撃で丸焼きにするという効率の良い戦いをするがついに弾が尽きてしまった。結局みんなやられてノーマンだけ生き残るという話である。

後半は面白さを強調した漫画のような展開だが全滅で終わるのも後味が悪いため一人助けている。デイズ・オブ・グローリー(2007)も決死隊だが一名生き延びている。これの二番煎じ的な印象がある。