映画 屋根の上のバイオリン弾き (1971)

解説はないが見て行くと分かるようになっている。ロシアにあるユダヤ人の村が舞台で牛乳屋の娘がそれぞれ求婚されて嫁いで行く。言うまでもなく正統派のユダヤ教徒は仲介人に相手を紹介してもらいラビの承認を受けなければならない。両親は我が家もそうなるものと思っていたが、時代の流れなのか娘達は自由恋愛で結婚して行く。父親のテビエは豪放のようで実に思いやりがあり歌が上手い。

もう一つのテーマはユダヤ人コミュニティへの迫害である。帝政時代のロシアでは史実がどうなのかよくわからないが、上の命令で村ごと退去させることがまかり通っていたらしい。最後は村人は皆荷物をまとめて村から出て行くのである。逆らうことはできない。だが水面下では大変革が起ころうとしている事も示唆されている。プロレタリアートが団結して帝政を打倒する未来がすぐそこまで来ているのである。

テビエ一家はニューヨークへと旅立った。