映画 ディスタンス (2001)

オウム真理教強制捜査から5年後に着手され翌年に完成した映画である。この物語ではテロを起こした教祖、実行犯四名は自殺しており、事件から三年後の実行犯遺族の後日談として描かれる。

簡単な事件の解説から始まり、実行犯遺族四名が集合して慰霊のため山梨県の山深い湖畔へ向かう。撮影手法は密着取材的なドキュメンタリーなので、顔のアップが無くて人物がよく判別できなかったりする。そのため何回も見ることになった。

電車組の二名が小海線の駅で合流し計四名が車で山へ入って行く。山中に車を停め徒歩で湖畔へと向かう。献花し昼食をとるところまでは何事も無かったが、駐車していた車が消えていた。予想外の事態に対応策を考える四人だが、たまたまバイクでやって来ていた元教団関係者という青年(浅野忠信)の案内で教団の山小屋に泊まることになった。

徐々に事実関係が明かされて行く。大学生の勝(伊勢谷友介)は医学生の兄がいたが出家してしまった。教師のきよか(夏川結衣)の夫は宮沢賢治の本を朗読し変な事を叫ぶようになり、きよかに叩き出された。この後出家したのであろう。サラリーマンの実(寺島進)は妻がいつのまにか男と不倫した末に出家する。 車を運転していた敦(井浦新)については映像をもっと詳しく見ないとわからない。

(つづく)