映画 エターナル・サンシャイン (2004)

 これは洋画で時々ある変わったテイストの独創的な映画である。出くわすと得した気分になる。邦画ではそういうのはほとんど無い。記憶を部分的に消去する新手のビジネスと、恋愛で起こる古典的な揉め事を組み合わせたストーリになっている。

 気まぐれでやや軽薄な美女クレメンタインと孤独で消極的なタイプのジョエルが付き合い始めてデートを重ね思い出を作ってゆくが、ケンカ別れする。クレメンタインは鬱陶しい思い出から逃れるために記憶消去の施術を受け、また普通に働いて恋人もできる。そこへ何も知らないジョエルが仲直りしようとプレゼントを持って現れるが、単なるお客としてあしらわれ愕然とする。この後展開するストーリーがなかなか興味深いもので、不倫やら、三角関係やら出てくるのである。施術中に記憶の中を二人が彷徨い、周りがだんだん消されてゆくという幻想的なエピソードもある。世間一般の評価も高い。アカデミー脚本賞受賞作品である。