映画 セックスと嘘とビデオテープ (1989)

 いわゆるセレブ社会のメロドラマかと思って見ていたら、人間の真実や深層に迫るような部分がある作品だった。

  美人姉妹の姉アンは弁護士のジョンとセレブな生活を送っているが、セックスレスであり精神科医のカウンセラーを受けている。8年ぶりに故郷に戻ってきたジョンの友人グレアムが数日家に泊まることになる。アンはグレアムの世捨て人ぶりに少々驚くが、金髪の美青年で女が放って置かないような男である。何かの事情でインポテンツになっていると告白する。グレアムは数日滞在したのちアパートを見つけて引っ越した。

 何も隠し立てしないグレアムは訪ねてきたアンに8mmビデオの束を見られ、質問攻めに合う。これは個人的な研究で性に関するインタビューであるという。性癖なのか純粋な研究なのかアンにはわからなかったのでひとまず距離をおくことにした。妹のシンシアはジョンと不倫の関係にあるが、グレアムに興味津々でアパートに乗り込んでゆく。グレアムに勧められ、そこで告白ビデオを撮ることになる。

 アンが掃除をしているとベッドの下でシンシアのピアスを見つける。事実を悟ったアンは、ジョンを責め立てるが、ジョンは否定した上で弁護士らしく立証できる証拠はあるのかと反論する。ここはもう告白ビデオが撮ってあるので、シュールな笑いが込み上げてくるところである。

 この後は修羅場になり、少々意外な結末になったが詳細は省略する。