映画 メガネ (2007)

  ここ与論島に住む人々は達観というか、嘘のない世界に生きているのだった。裏を返せば東京は嘘だらけということになる。

 プロペラ機で与論島の空港に降り立った東京のOL風のたえこはハマダという民宿に投宿する。主人は笑顔でよく喋るが押し付けがましくないという中年男である。もう一人の中心人物はさくらさんという中年女で、春限定でやってきては無料のかき氷屋を営んでいるのだった。のんびり観光でもと思ってやって来たたえこは、達観している人々の間でいちいち反抗するが、自分も達観する境地になってゆくのだった。キャストはかもめ食堂(2006)、マザーウォーター(2010)と同じである。