映画 みなさん、さようなら (2003)

 文化先進国カナダでの理想の看取り方が描かれている。キーパースンは息子のセバスチャンで、看取られるのは元大学教授のレミである。レミは末期の癌で治癒は絶望的だが、まだわりと元気である。妻の要請でセバスチャンがロンドンから帰国する。金持ちでやり手のセバスチャンは病室の改装から、友人のお見舞いの手配、ヘロインの入手、など至れり尽くせりの事を行い、最後は父に感謝され見送るのである。

 これはあくまでも監督、脚本ドゥニ・アルカンの理想を映画化したものだろうと思う。準備万端整えて、本人にとって一番いい設定の時に、安楽死させるがこれにはちょっと驚いた。