映画 エンドゲーム ~アパルトヘイト撤廃への攻防~ (2009)

 冒頭からソウェト地区に潜入するエージェントが登場し、緊張感のある映像となっている。これがソウェト地区かという印象だ。ヨハネスブルグではテロが多発し、南ア当局はANC(アフリカ民族会議)との交渉を模索しているが、仲介しようとしているのはイギリスの企業で、ANCのターボ・ムベキ、ボーア人の大学教授エスタライゼなど有識者をイギリスのメルズパークにある宮殿に招き、会談が行われた。議論の内容は非常に核心を突いたもので、歴史が大きく動く事を予感させる。

その頃マンデラはポールスムーア刑務所に収監されており、政府により懐柔され利用されようとしているが、本人の態度は曖昧である。

 国家情報局長官のバーナード博士が各所に接触し、状況をコントロールしようとする。エスタライゼ教授にもひどい言葉を浴びせている。

 いよいよANCと有識者との会談も大詰めの段階に入る。大抵は利害が対立し決裂するものだが、出席していた大統領の兄が神のような働きをして交渉条件がほぼ決まったのである。

 デクラーク大統領の英断によりマンデラ氏が釈放され、その様子がテレビ中継される。1994年ネルソン・マンデラは黒人の初代大統領になる。エージェントのマイケル・ヤング氏も実在の人物らしい。