ラブクラフト全集第4巻 (3)

彼方より (1920)

 パラレルワールドをこの3次元空間に映し出す装置とは書いてなかったが、おそらくそういうものを発明した科学者とその友人のショートストーリーである。しばらく二人は仲違いをしていたが、いよいよ機械が完成すると友人は招待され機械が動くところをその目で見ることとなる。

 すると部屋にはおぞましい生物の光景が現れ、科学者の言葉が恐怖を倍増する。その恐怖がクライマックスに達した時主人公は気を失った。警察がやってきた時には、主人公の発射したピストルが機械を貫通し、科学者は死んでいた。検死の結果死因は脳溢血だったという。

 結末が平凡なので、あまり評価が高くない作品のようである。

ピックマンのモデル (1927)

 怪奇な怪物の絵(代表作『食事をする食屍鬼』)を描く画家ピックマンのことを、エリオットに主人公が語ったことが全てで、ピックマンは行方不明、証拠写真は燃やしてしっまたという状況である。

 全部作り話ともいえそうだが、ピックマンの残した絵画、ピックマンの祖母が魔女として処刑されたという過去、貧民街に残る地下トンネルといった事実があり、ある程度信ずるに足るといえるかもしれない。まあその怪物を写したという写真があれば確定的だが。