2015-06-30 田中隆尚 へらす巡歴 本 船はパトライの港に入り 著者は下船する。そこから アテネ行きのバスに乗る。>バスはまた海岸に出て、沿岸にオリーブの森がつらなり、>コリントス灣の水はあさぎにすきとほつて、 海底の石が>手にとるやふにあざやかに見える。そのむかうの對岸の>雪のましろくつもつた山のつらなりにいま夕日の光が>あたつてにほつてゐる。 描写は日本文学として相当な域に達していると思うが。あとで村上春樹と比べてみよう。