ジャズ喫茶本日開店(12)

今日聴こうとしているのはオスカー・ピーターソントリオである。

高音質録音版としてよく雑誌に紹介されていた盤である。ディナーショーでの気楽な演奏のような雰囲気がある。第1曲目でそのように感じる。油井正一氏のライナーノーツがあるので一部紹介する。

《ピーターソン・トリオはナイト・クラブで演奏するとき、よく流行中のヒット曲のリクエストをうけるという。お客が彼をからかっているのでない限り、進んで演奏するようだ。大先輩のアート・テイタムと同様、こうしたものの取り扱い方がすぐれているピーターソン・トリオは、ヴァーヴへの置きみやげに、そうしたレパートリーを集めた本アルバムを残した。ダウン・ビート誌は「このトリオ近年の傑作」として四つ星半を呈したが、たしかにそれに値する名盤である。》